睡眠と生活習慣病の関係性

  1. 睡眠不足と肥満
    ・睡眠時間が短いと「食欲を増やすホルモン(グレリン)」が増え、「食欲を抑えるホルモン(レプチン)」が減少します。
    ➡️ その結果、食べすぎや間食が増え、肥満につながります。
    ・肥満は 糖尿病・高血圧・脂質異常症 の大きなリスク因子です。
  2. 睡眠不足と糖尿病
    ・睡眠不足や質の悪い睡眠は、インスリン(血糖を下げるホルモン)の働きを悪くします。
    ➡️ 血糖コントロールが乱れ、糖尿病リスクが高まります。
    ・研究では「6時間未満の睡眠を続けると糖尿病の発症率が上がる」ことが報告されています。
  3. 睡眠不足と高血圧・心疾患
    ・睡眠が短い・質が悪いと、自律神経のうち「交感神経」が優位になり、血圧や心拍数が上昇します。
    ➡️ 長期的にみると 高血圧・動脈硬化・心筋梗塞 のリスクが高まります。
    ・特に「睡眠時無呼吸症候群」は高血圧や心臓病と強く関わっています。
  4. 睡眠と免疫・炎症反応
    ・睡眠不足は免疫力を下げ、体内に慢性の炎症を引き起こします。
    ➡️ この慢性炎症が 動脈硬化や糖尿病悪化 の背景になると考えられています。

◆ 生活習慣病予防のための睡眠習慣
・1日7時間前後の睡眠 が理想的(6時間未満はリスク増)。
・就寝・起床時間をそろえて、体内リズムを安定させる。
・就寝前のスマホ・PCはブルーライトで眠りを妨げるため、控える。
・夜遅い飲食・飲酒・カフェインは睡眠の質を下げる。
・昼間の軽い運動(日光を浴びる)で夜の睡眠が深くなる。

< まとめ>
・睡眠不足は「肥満 → 糖尿病 → 高血圧・動脈硬化」と連鎖して、生活習慣病の発症や悪化につながります。
逆に、規則正しく良質な睡眠をとることが、生活習慣病予防の大切な柱といえます。