イミノシュガーとは!?

■ イミノシュガーとは?

イミノシュガーは、一見「砂糖(シュガー)」の仲間のように聞こえますが、実は「糖に似た構造を持つ特殊な化合物」です。
通常の糖(グルコースやフルクトースなど)と非常によく似た形をしていますが、糖の一部に含まれる「酸素」が「窒素(アミノ基)」に置き換わっているのが特徴です。


■ なぜ健康にいいの?

このイミノシュガーには、以下のような健康効果が期待される働きがあります:

✅ 糖の吸収をゆるやかにする

イミノシュガーは、私たちが食べた炭水化物(ご飯やパンなど)を分解する**酵素(α-グルコシダーゼ)**の働きをブロックすることで、糖の吸収をゆるやかにしてくれます。
つまり、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待できるというわけです。

➡️ この作用が、機能性表示食品における「糖の吸収をおだやかにする」などの表現に使われています。


■ どんな食品に含まれている?

イミノシュガーは、自然界ではあまり多く存在しませんが、蚕(かいこ)や桑の葉、豆類などに含まれていることが知られています。
特に、**蚕の粉末(蚕由来の機能性食品)**にはイミノシュガーが豊富に含まれており、機能性表示食品として注目されています。


■ まとめ

項目内容
正体糖に似た構造を持つ化合物(窒素を含む)
主な働き糖の分解酵素を抑えて、糖の吸収をゆるやかにする
含まれる食品蚕、桑の葉、豆など
機能性表示の表現例食後血糖値の上昇を抑える(※薬機法に配慮)

🔹 1-デオキシノジリマイシン(DNJ)は、代表的なイミノシュガーの一つ

1-デオキシノジリマイシン(DNJ)は、イミノシュガーの中でも特に良く知られている代表的な物質です。
構造的にグルコースに似ており、特に以下の特徴があります:

  • α-グルコシダーゼ阻害作用が強い(=糖の分解を抑える)
  • 桑の葉や蚕、マルベリーなどに天然に存在する
  • 食後の血糖値上昇を抑える機能性があるとされ、機能性表示食品にも利用されている

■ 構造上の関係

  • イミノシュガー: 化学構造群の”分類名”
  • DNJ(1-デオキシノジリマイシン): イミノシュガーの一種(具体的な「成分名」)

つまり、イミノシュガーという「グループ」の中の一員がDNJです。
例えるなら、「果物(=イミノシュガー)」というカテゴリーの中に、「リンゴ(=DNJ)」があるような関係です。


■ 機能性表示食品における使われ方

日本の機能性表示食品制度では、製品によっては**「イミノシュガー」と記載するものと、より具体的に「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」と記載するもの**があります。

これは以下のような理由によります:

  • 成分が単離精製されたDNJであれば、そのままDNJとして記載される
  • 原料が蚕粉末や桑葉末などで、イミノシュガー全体として評価されている場合は、包括的に「イミノシュガー」と表現されることが多い