糖尿病治療に関する豆知識
1、薬だけでなく生活習慣が基本
糖尿病の治療は「薬を飲めばいい」と思われがちですが、実は一番の基本は「食事と運動」です。薬はあくまで補助であり、生活習慣の改善ができていないと効果が出にくいのです。
2、「ベジファースト」で血糖の上昇をゆるやかに
食事のときに野菜から食べると、糖の吸収が遅くなり、血糖の上昇を緩やかにできます。これは食物繊維が糖の吸収をブロックするからです。
3、1日30分のウォーキングでも効果大
軽い有酸素運動を続けると、筋肉が血糖を取り込む力(インスリン感受性)がアップします。実は「まとめて30分」より「10分×3回」の方が無理なく続けやすく効果もほぼ同じです。
4、ストレスと睡眠不足も“血糖を上げる”
精神的ストレスや睡眠不足は、血糖値を上げるホルモン(コルチゾールなど)を増やし、血糖コントロールを乱してしまいます。リラックスや睡眠の質も治療の一部なんです。
5、薬にもいろいろなタイプがある
糖の吸収をゆるやかにする薬、膵臓からインスリンの分泌を助ける薬、腎臓から余分な糖を尿に出す薬など、働き方が違う薬がたくさんあります。患者さんごとに組み合わせが工夫されています。
6、合併症予防が最大の目標
糖尿病治療の本当の目的は「血糖値を下げる」ことではなく、「合併症(目・腎臓・神経・心臓・血管の病気)を防ぎ、健康寿命を延ばす」ことにあります。
7、お酒は“種類より量”がポイント
少量なら血糖コントロールに悪影響が少ないですが、飲みすぎると肝臓で糖の代謝が乱れ、低血糖や高血糖を引き起こすことがあります。ビールより焼酎のほうが良い、と言われるのは糖質量の差です。