採血せず血糖値測る、指を5秒載せるだけ 大阪のベンチャーが開発中

糖尿病の患者が自宅で血糖値を測るとき、指に針を刺して血液を採ります。人によっては1日に何度も刺さなければなりません。その手間をなくし、機器に指を置くだけで測れるようにしようとしているのが、ベンチャー企業のライトタッチテクノロジーです。

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 社長の山川考一さん(60)は国立研究開発法人の量子科学技術研究開発機構で、レーザーの研究に長く携わっていた。基礎研究は実用化するまでに時間がかかる。10年ほど前、「今、困っている人の役に立てないか」と思うようになった。

 そんな頃、知り合いの小さな子どもの糖尿病の話を聞いた。指がまだ小さいため、お尻に針を刺して血をとり、血糖値を測っているというのだ。心配になると、夜中に測ることもあり、子どもも家族もつらいだろう。

 レーザーを使って解決できないか。開発に取りかかり、2年ほどで血管内の糖分が分かる測定器の開発にめどが立った。同機構を離れて、17年に起業した。